2017年7月5日

酸素バーナーを始めるにあたって必要なものや準備すること

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スペースの確保

酸素バーナーを使う際はある程度のスペースを必要とします。

酸素バーナーには小さい炎しか出ないものから大きい炎の出せるものまで様々なバーナーが存在します。
ですが基本的に炎を前に傾けて作業を行うため奥行き(1m以上)のある広いスペースが好ましいです。

プロパンガスや都市ガスはもちろん、燃焼ガスを長時間吸引すると身体に良くないため、換気が十分にできるよう、作業場のセッティングに配慮されることをお勧めします。
これはエアーバーナーの場合も同様です。

制作スペース

ガス供給源の確保

家庭用ガスにはプロパンガスと都市ガスの2種類があり、どちらでも使用することはできますが、火力を求められる場合はプロパンガスの方が適しています。

酸素バーナーのサイズや種類によってはガス圧の問題で家庭用ガス(都市ガス)では能力を発揮しきれないものもあります。
そのような大型バーナーには容量5kg以上のLPGボンベに、圧力調整式のガス調整器を使用すれば最大限の力を発揮することができます。

酸素供給源の確保

酸素バーナーはエアーバーナーとは異なり、燃料ガス以外に酸素供給源を手に入れないと始めることはできません。
昔から使用されてきた方法が酸素ボンベになります。

酸素ボンベ

酸素ボンベのメリットの一つにボンベの高圧力から得られる炎の多様性があります。
小さいものから大きいものまで全ての酸素バーナーに対して使用できます。

短い期間(1年以内)で見たときに、比較的低単価(但し、酸素ボンベ保証金、圧力調整器代金、酸素代金など、価格は地方や業者によって異なります)で始められるということも大きなメリットです。
大量のガラスを溶かして創る大きな作品作りには必要不可欠と言えるでしょう。

デメリットはボンベの重量や大きさと、使用時間と共に膨れ上がるコストにあります。
ボンベ自体は黒いミサイルのような形をしていて、サイズによっては重量が100kg近くなるため、誰もが簡単に作業場近辺に置けるというものではありません。

酸素が無くなった際の補充交換も大変です。
特に大型バーナーは酸素の消費スピードも非常に速いため、作る作品の大きさによっては大きなボンベが1日で何本も空になってしまいます。

作業スペースに予備のボンベを置けない環境では、酸素残量を把握した上で作品を作らなければ途中で酸素がなくなった時に最後まで作業を行うことができません。

酸素ボンベ1本(7立米)あたりの酸素価格(業者により異なるが、おおよそ3,000円~5,000円)も安い物ではないため、使えば使うだけコストが膨れ上がってしまうというデメリットがあります。
(酸素ボンベの購入方法、価格、レンタル形式などは各地域の業者によって違いますのでお近くの酸素ボンベ取り扱い業者にお問い合せ下さい。)

酸素発生器

一方、近年登場した酸素バーナー用の酸素ガス供給源として酸素発生器があります。

酸素発生器レガリア

酸素発生器のメリットは酸素供給に対する心配のなさと長い目で見たときのコストの削減にあります。
酸素発生器の場合は空気中の酸素を使用するため発生器そのものが止まらない限り酸素供給が止まることはありません。

初期投資としては少なくありませんが、使用量が多ければ多いほど長い目でみれば大幅なコスト削減になります。

デメリットは酸素量と圧が比較的低いことにあります。
ボンベと違い酸素量と圧が低いため1台では大きなバーナーをフルに使用できません。

バーナーが大きくなればなるほど100%の性能を発揮するのが難しくなってきます。
そのために使用できるバーナーや作品の大きさが制限されます。

しかし大きなバーナーを使用する場合は、内炎を酸素発生器に、外炎を酸素ボンベに接続することで酸素ボンベの使用を大きく減らす事もできます。

また、酸素発生器を2台接続すると、酸素ボンベを使用せずに大きなバーナーで作業する事もできます。
バーナーによって組み合わせは色々有りますので、お問合せ頂ければ詳しく説明させて頂きます。

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